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4CSについて

宝石の価値は、いくつかの特徴の組み合わせによって決まります。
これを価値要因と呼ぶ場合があります。他の宝石と同じく、確かな品櫃のダイヤモンドには
品質に劣るダイヤモンドに比べ、より希少性つまり価値があります。価値要因に基づく体系的
な評価、検討以外に、ダイヤモンドを他のダイヤモンドと比較する方法はありません。

ダイヤモンドの専門家は、特殊な4つの要因を組み合わせてダイヤモンドを
分類しています。クラリティ、カラー、カット、そしてカラットウェイト(重量)です。
これらは4Cとして知られています。これらを組み合わせて使うことで、研磨済みのダイヤ
モンドの品質を表現することが可能です。そして、その品質がダイヤモンドの価値に直結
しているのです。

クラリティ CLARITY

自然界に完璧なものはほとんど存在しません。それは、他の物質同様ダイヤモンドについても当てはまります。
ダイヤモンドには、インクルージョン(内放物)*1 と呼ばれる内部の特徴と、ブレミッシュ
*2 と呼ばれる表面の不規則性があります。これらを併せてクラリティ特徴と呼びます。
クラリティとは、インクルージョンとブレミッシュが相対的にどの程度少ないかを指します。

クラリティスケール(図1)

※1:インクルージョン(内放物)とは、ダイヤモンドが成長の段階で取り込む不純物の事
※2:ブレミッシュとは、ダイヤモンド表面にある、成長線や傷の事

クラリティグレーディングの要因

クラリティグレードの特徴における、全体的な影響を決定する5つの要素ほとんどの要因は、
グレーダーがその特徴をどれくらい容易にみることができるかと関係あります。以下の5つが要素になります。

1.サイズ(大きさ)

大きさが与える影響は明らかです。大きなインクルージョン(内包物)は、小さいものに比べクラリティにより影響を及ぼします。

2.数

インクルージョン(内包物)の数も重要ですが、数を単に数えるというものではありません。
微小なインクルージョンを多く含んだ石でもクラリティスケールにおいて高い評価を得るものもあります。
通常もっとも大きなインクルージョン一つか二つでグレードは決定されます。

3.ロケーション(位置)

インクルージョン(内包物)のロケーションも外観に影響を及ぼします。
カッターは、テーブル(図2)の真下の部分をハートと呼びます。この位置にある
インクルージョンは、べセルファセット(図2)やガードル(図2)付近にあるものより
はっきり目についてしまいます。

4.レリーフ(コントラスト)

レリーフとは、インクルージョン(内包物)とダイヤモンド間の
コントラストを意味します。とても明るい、暗い、もしくは色のついたインクルージョンは
見えやすいため、透明のインクルージョンよりもクラリティグレードに大きな影響を与えます。

5.ネイチャー(性質)

ネイチャーとは特徴の種類とそれぞれがダイヤモンドに与える影響を
指します。例えば結晶構造のおける光学的な不規則性は、物理的な割れよりもダイヤモンドの
クラリティグレードへの影響ははるかに少なくて済みます。クラウン (図2) から
パビリオン (図2) まで伸びる非常に深いフェザーは耐久性の懸念を生み出しグレードが下がることが
あります。

ラウンドブリリアントカットの各面と各部位の名称(図2)

※カッター(Cutter)とは
ダイヤモンドを割ったり鋸引きして切断する作業をする職人をカッター
(Cutter)と呼びます。
※結晶構造のおける光学的な不規則性とは
結晶構造の不規則性が原因で生じるインクルージョン(内包物)通常は波紋状または
薄い線として現れます。
※フェザーとは
ダイヤモンド内部にみられる割れの事で、まるで鳥の羽のような相から、
フェザーとも呼ばれます。

GIAクラリティスケール

・フローレス FLAWLESS
フローレスのダイヤモンドは、10倍で拡大して検査した場合、ブレミッシュも
インクルージョン(内包物)もまったく見られないダイヤモンドを指します。フローレスのダイヤモンドは極めて稀で、
宝石店でもほとんど目にすることはありません。以下のような特徴があってもフローレスとみなされます。
☆フェイスアップでは見えないエキストラファセット
☆ガードル内に限定されたナチュラルで、ガードルを厚くしたり、輪郭を歪ませていないもの
☆反射せず、白色でも色付でもなく、ダイヤモンドの透明度に影響を与えていないインターナルグレイニング
☆10倍拡大で見て内部に入り込んでいない刻印

・インターナリーフローレス(INTERNALLY FLAWLESS)
インターナリーフローレスは、10倍に拡大して検査した場合、インクージョン(内包物)が全く見られないダイヤモンドを指します。
しかしながら、サーフェスグレイニング、ナチュラル、
エキストラファセットの様な軽度のブレミッシュは認められます。サーフェスグレイニング
以外のブレミッシュはダイヤモンドを再研磨することによって取り除くことが出来ます。
こうすることで、インターナリーフローレスのダイヤモンドのグレードはフローレスになり
得ますが、このようなことを行うことはほとんどありません。

・ベリーベリースライトリーインクルーデッド(VVS1・VVS2)
VVSダイヤモンドには、10倍拡大で見るのが極度に困難(VVS1)から非常に困難(VVS2)まで
微小なインクルージョンが含まれます。グレードを決定する典型的なインクルージョンには、
ピンポイント、ニードル、インターナルグレイニング、微小なフェザーやチップなどが
あります。

・ベリースライトリーインクルーデッド(VS1・VS2)
VSダイヤモンドには、10倍拡大で確認が困難 (VS1) から、やや容易(VS2)までの軽度な
インクルージョンが含まれます。典型的なインクルージョンには、小さなクリスタル、
はっきりとしたクラウド、小さなフェザーなどがありますが、あらゆる種類の
インクルージョンの可能性があります。

・スライトリーインクルーデッド(SI1・SI2)
SIダイヤモンドには、10倍に拡大した際に確認が容易(SI1)または大変容易 (SI2) な、
明瞭なインクルージョンが含まれています。典型的なインクルージョンは、クリスタル、
フェザー、クラウド、トゥイニングウィスプですが、全てのインクルージョンの可能性が
あります。

・インクルーデッド(I1・I2・I3)
Ⅰの周囲に入るダイヤモンドには、10倍の拡大で顕著なインクルージョンが含まれています。
大きなフェザー、大きなクリスタルがあり、これらのインクルージョンが透明性や
ブリリアンスに影響を与えることもあります。

I1やI2のダイヤモンドにも確実に需要はあり、多くの小売店で販売されています。
可能な限り大きなダイヤモンドを求め、クラリティに妥協をいとわないお客様には特に
魅力的なものです。I3のダイヤモンドは人気が落ちます。このグレードのものは、
しばしば透明性や耐久性に欠けます。

注 釈 2
※フェイスアップ
ルース(裸石)のダイヤモンドを上から見ることをいいます。逆にルースをテーブル面
(平らな面を下にした場合)の事をテーブルダウンと言います。
※エキストラファセット
カットのスタイルに必要とされない余分なファセット。ダイヤモンドの全体的なファセット
パターンやシンメトリーに含まれません。通常はガードルの近くにあります。
※サーフェスグレイニングとは
結晶の不規則な成長による線に類似した特徴だが、表面に現れている。結晶構造の不規則性に
よって生じる。
※ナチュラルとは
研磨後の石に残されたダイヤモンドの原石の表面の一部。通常はガードル上または
ガードル付近にある。
※ピンポイントとは
10倍拡大で小さな点のように見える微小な結晶。
※ニードルとは
長細い結晶で、10倍拡大で小さな棒のように見える。
※インターナルグレイニングとは
結晶の不規則な成長によるもので、10倍拡大で白色や色付または反射性の直線、曲線、
角張った線もしくは透明度に影響するもの。
※チップとは
通常ガードルエッジ、キューレット、もしくはファセット稜線上にある丸みを帯びた浅い穴。
※クリスタルとは
ダイヤモンドの中に含まれている鉱物結晶。
※クラウドとは
多数の非常に小さなピンポイントが集まり、曇って見える部分。
※トゥイニングウィスプとは
ダイヤモンドの成長面にできる、連続するピンポイント、クラウド、クリスタル。結晶の
歪みや双晶に伴って発生する。

 

カラー COLOR

GIAダイヤモンドカラースケール

GIAダイヤモンドカラースケール
ÐからZスケールの文字は実際の色や色相を示しているわけではありません。
それぞれのアルファベットは、明度 (暗さまたは明るさ) や彩度 (強弱) の
組み合わせを基礎として色の範囲を表しています。この組み合わせを色濃度といい、
色を判断する尺度となっています。色濃度がわずかに違うダイヤモンドでも、
同じカラーグレードに当てはまることもあります。
色は小さな石よりも大きな石の方が見分けやすいということがいえます。
重さが0.25カラット以下の石では、Ð~Fの範囲を区別できるのは熟練の
グレーダーのみです。しかも石留めされていないものに限ります。

カット CUT

巧みなカットが施されたダイヤモンドでは、光が息をのむような
働きを見せ、ダイヤモンドの3つの輝きの要素、ブライトネス、ファイア、
そしてシンチレーションを見事に示します。

研磨済みダイヤモンドの殊勝な部位は、上から下向かってクラウン、ガードル、
パビリオンです。ガードルにも設けられる場合がありますが、クラウンとパビリオン、
時にはガードルにはファセットと呼ばれる平らに研磨された面があります。研磨済みの
ダイヤモンドの中には、パビリオンの下部に、キューレットと呼ばれる平らな
ファセット加工がされている場合があります。

注 釈 3
※ブライトネス
ダイヤモンドの内部と外部のファセットに反射されて見えるすべての白色の効果。
※ファイアとは
研磨済みのダイヤモンドから観察される色光の輝き。
※シンチレーション
ダイヤモンド、高原または観察者が動く時に観察される光のきらめきとそれに対比する暗い部分。

ダイヤモンドの基本的なプロポーション

・ガードルアウトライン
ダイヤモンドをフェイスアップで観察した際のシェイプをガードルアウトラインと言う。
・テーブルサイズ
テーブルサイズは、ダイヤモンドを出入りする光の量に影響するため重要です。
・クラウン角度
・ガードルの厚さ
・パビリオンの深さパーセンテージ
・キューレットサイズ
・長さと幅の比率(ファンシーシェイプ)

 

GIAカットスケール

GIAカットグレーディングシステムを知ることにより、ダイヤモンドの
外観上の優劣を分かり易く説明できるようになります。このシステムでは流通上最も重要な
カット、標準的なラウンドブリリアントカットを評価することが出来ます。ÐからZの色の
範囲で、いかなるクラリティであっても通用されます。カットグレードは、エクセレント、
ベリーグッド、グッド、フェアー、プアーの5つです。

カラットウェイト CARAT

ダイヤモンドの評価基準の一つで、重量を表します。
単位はct。1ctは0.2gのことで、特にダイヤモンドにおいては、小数点第3位まで
測定して表示します。その他のグレードが同じ場合なら、石は重量が重いほど価値が
高く評価さる事になります。あくまでもおおよそですが一般的なダイヤモンドの
丸いカット(ラウンドブリリアントカット)の時、下記表ぐらいの大きさとなります。

ダイヤモンドのカラットウェイトと寸法は価値に影響を与える。

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